難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)をテーマにしたドキュメンタリー映画「杳(はる)かなる」の上映と舞台あいさつが2025年5月25日、佐賀市のシアター・シエマで開催されます。この映画は2024年に制作された124分の作品で、宍戸大裕監督(43歳)と当事者でALS協会佐賀県支部長の中野玄三さん(70歳)が登壇し、映画に込めた思いや当事者を巡る現状について語り合います。

映画「杳かなる」について

この映画は、ALSと向き合う佐藤裕美さんの3年半を記録したドキュメンタリーです。病気の進行や社会の無理解に直面しながらも、人との関わりを通じて前に進んでいく姿が描かれています。宍戸監督は「人が人を思う物語。『人は人と生きていく』ことを感じ取ってもらえたらうれしい」とコメントしています。

中野玄三さんの体験

中野さんは1994年にALSを発病し、当初は「地獄だ」と感じたといいます。しかし、末期がんの患者から「生きられてうらやましい」と言われたことをきっかけに、「生きられるなら生きようと決めた」と振り返っています。現在はヘルパーを派遣する会社を経営しながら、全国各地で講演活動を行っています。

中野さんは「支援と工夫次第で、自分らしい生活を追求できる。ヘルパーや医療関係者にもぜひ映画を見てほしい」と話しています。

上映会の詳細

  • 日時: 2025年5月25日 午後1時35分から映画上映、午後3時40分から舞台あいさつ
  • 場所: シアター・シエマ(佐賀市)
  • 参加費: 映画鑑賞料金のみ
  • 上映期間: 5月23日から6月5日まで

ALSは全身の筋力が徐々に弱まり、進行によって声も失われる難病です。このような上映会を通じて、難病患者と共に生きる社会について考える機会が提供されています。

ソースURL: https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1461668

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