神戸市の難病患者向け支援制度の全体像

神戸市では、難病患者やそのご家族が安心して地域で暮らせるよう、医療費助成をはじめとした多様な支援策を実施しています。市独自の取り組みに加え、兵庫県や国の制度とも連携し、患者一人ひとりの生活を幅広くサポートしています。

医療費助成制度について

神戸市内に住民票があり、厚生労働省が指定する348疾病(2025年4月時点)のいずれかに該当し、認定基準を満たす方は、医療費の全額または一部について公費助成を受けることができます。申請は市が窓口となり、受給者証が交付されます。自己負担額には上限が設けられており、経済的な負担を軽減できます。

難病患者「登録者証」について

2024年7月から、指定難病の診断基準を満たす方には「登録者証」が交付されるようになりました。これは、医療費助成の対象とならない場合でも、指定難病患者であることを証明できる書類です。障害福祉サービスや就労支援など、さまざまな支援を受ける際の証明書として活用できます。ただし、登録者証自体には医療費助成の効力はありません。

生活・福祉・就労の支援

神戸市難病相談支援センター(神戸大学医学部附属病院内)では、看護師や医療ソーシャルワーカーが電話や面談で、病気や治療、生活や経済面の相談に応じています。また、ハローワークと連携した就労相談や、各区保健福祉課での療養・介護相談も利用できます。必要に応じて訪問相談も実施しています1。

難病医療相談会・患者交流の場

神戸市では、NPO法人神戸市難病団体連絡協議会と共催し、難病医療相談会や講演会を定期的に開催しています。2025年は7月6日(日)に総合福祉センターなどで医療相談会が予定されており、事前申込制で各疾病ごとに定員があります。患者同士の交流や情報交換の場としても活用されています。

障害福祉サービスや介護保険との連携

難病患者は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス(ホームヘルプ、移動支援、日常生活用具の給付など)を利用できます。介護保険の対象となる方は、原則として介護保険サービスが優先されますが、両制度の連携で切れ目のない支援が提供されます。

公共施設の利用料減免

特定医療費(指定難病)受給者証をお持ちの方は、神戸市内の多くの公共施設で入園料等が減免されます。対象施設には小磯記念美術館、王子動物園、六甲山牧場、相楽園、神戸ポートタワー、須磨離宮公園など、市内の主要な文化・観光施設が含まれています。

申請・利用の際の注意点

支援制度の内容や受付状況は変更される場合があるため、利用前には必ず神戸市や各窓口に最新情報を確認してください。また、各種申請には必要書類や条件がありますので、詳細は公式サイトや相談窓口でご確認ください。

まとめ

神戸市では、医療費助成を中心に、相談・福祉・就労・生活支援まで幅広い制度が整っています。難病患者やご家族が地域で安心して暮らせるよう、積極的に制度を活用しましょう。

ソースURL: https://www.city.kobe.lg.jp/a00685/kenko/health/promotion/intractable/nanbyou.html

スポンサーリンク
おすすめの記事