希少疾患ポンペ病に新たな選択肢
2025年8月27日、アミカス・セラピューティクス株式会社は、成人の遅発型ポンペ病患者さんに向けた新しい治療薬を発売したことを発表しました。この新しい治療法は、ポムビリティ点滴静注用105mgとオプフォルダカプセル65mgという2つの薬を併用するアプローチです。
ポンペ病とは?日本での患者さんの状況
ポンペ病は、体内でグリコーゲンという糖の分解がうまくできなくなる希少な遺伝性疾患です。この病気により、筋力や運動機能、呼吸機能が徐々に低下していきます。
世界全体では5千人から1万人の患者さんがいると推定されており、日本国内では全国疫学調査により約134人の患者さんがいると推定されています。
新しい治療法の特徴と期待される効果
これまでの治療との違い
日本では従来、点滴による治療薬が2種類発売されていましたが、今回発売された治療法は点滴と経口薬を組み合わせるという新しいアプローチです。
2つの薬がどのように働くか
ポムビリティ(点滴薬) は、不足している酵素を補充する薬で、細胞への取り込みが効率的に行われるよう改良されています。
オプフォルダ(飲み薬) は、血液中でポムビリティが安定して働けるよう支える役割を果たします。これにより、薬が長時間体内で活性を保ち、より多くの薬が細胞に届くことが期待されます。
臨床試験での実際の結果
患者さんにとって最も大切なのは、実際に症状の改善が見られるかということです。臨床試験では以下のような結果が報告されています.
- ATB200-03試験:6分間で歩ける距離が20.6m延び、肺機能の低下が抑制されました
- ATB200-02試験:48か月の治療で歩行距離が30.4m改善し、肺機能は3.9%向上、さらに手足の筋力が安定化または改善しました。
医療関係者からの期待の声
一般財団法人脳神経疾患研究所の衞藤義勝先生は、「ポンペ病の症状である呼吸機能や筋力・身体機能の低下は患者さんの日常生活に大きな影響を及ぼします。この併用療法が新しい選択肢として患者さんのQOLの改善をもたらすことを期待します」とコメントしています。
患者さんとご家族への希望
アミカス社のブラッドリー L.キャンベル最高経営責任者は、「日本の希少疾患の患者さんに2つ目となる製剤を届けることが出来て大変光栄です」と述べており、企業としても患者さん第一の姿勢を示しています。
希少疾患の患者さんとそのご家族にとって、新しい治療選択肢の登場は大きな希望となります。今回の併用療法により、より多くの患者さんが日常生活の質の向上を実感できることが期待されます。
この記事は2025年8月27日に発表されたアミカス・セラピューティクス株式会社のプレスリリースに基づいて作成しています。治療に関するご相談は、必ず医療機関にお尋ねください。
アミカス・セラピューティクス株式会社(https://www.amicusrx.jp)