音声AI技術のリーディングカンパニー「イレブンラボジャパン」が、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの難病患者や活字読取困難な方々への支援を日本で本格化させることを発表しました。この画期的な取り組みにより、病気で声を失う前に「自分の声」をAIで保存し、その後も自然な音声でコミュニケーションを続けることが可能になります。

革新的な「声の保存」技術とは

アメリカで実績を積む最先端技術

この技術は既にアメリカで広く活用されており、ALS患者がまだ声が出せるうちに、過去の録音や読み上げ音声からAIが学習し、本人そっくりの「AIで再現された声」を作り出します。CNNやThe New York Timesなどの主要メディアでも「声の銀行」や「デジタルツイン」として注目され、実際にALS患者が声を失った後も、自分の声で家族と会話を続ける事例が報告されています。

日本での期待と需要

日本国内でも深刻なニーズが存在しており、ALS患者は1万人以上、がんなどで喉頭を摘出した患者も1万人を超えているとされています。海外事例を知った日本の医療現場からは既に多くの期待の声が寄せられており、進行性疾患で声の機能が低下する可能性のある患者や、がん治療で声を失う可能性のある患者への新たなケア選択肢として注目されています。

情報アクセシビリティの向上

幅広い支援対象

イレブンラボの技術は、難病患者だけでなく目が不自由な方、活字を読むのが苦手な方、小さな文字が読みづらい高齢者など、文字情報へのアクセスに課題を感じている方々への支援にも活用されています。海外では主要ニュースメディアの多くで記事読み上げに同社のAI音声が使われており、「もっと多くの人に情報を届けたい」というメディアの思いを実現する新しい手段となっています。

高品質な音声技術の特徴

同社の音声技術は単なる機械読み上げではなく、以下の特徴を持っています。

  • ニュース内容に合わせたトーンや感情、間(ま)の表現
  • まるで誰かに語りかけられているような自然な音声
  • 70以上の言語に対応したインタラクティブなAI音声
  • 本物と見分けがつかないほど流暢な日本語での感情豊かな表現

最新技術「Eleven v3」の進化

日本語対応の大幅強化

2025年6月に発表された最新版「Eleven v3」により、本物とまったく見分けがつかないほど流暢な日本語で、感情豊かな表現が可能になりました。イレブンラボJapan & Koreaゼネラルマネージャーの田村元氏は「日本では医療への最先端技術の導入などへの心理的障壁は比較的低く、今後さらに私たちのような技術の導入が加速していく」とコメントしています。

今後の展望と社会貢献

連携拡大への取り組み

同社は今後、より多くの医療機関、福祉団体、教育機関との連携を深め、AI音声技術による社会貢献を拡大していく方針とのこと。声の保存技術についても、より少ない音声サンプルから高品質な音声を再現できる技術開発を進めており、多様なコンテンツや言語への対応強化を図っています。

誰もが自分らしく生きられる社会へ

田村氏は「闘病中かどうか、年齢を重ねているかどうかに関わらず、ご自身らしい生活を維持することができるよう支援してまいりたい」と述べており、AI音声技術がもっと便利に、もっと豊かに、もっと平等にする技術として、多様な方々の力になることを目指しています。

この画期的な技術により、声を失う可能性のある患者さんにとって、自分らしいコミュニケーションを維持し続ける新たな希望が生まれています。

ソースURL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000160611.html

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