女性に多く発症する難病「全身性エリテマトーデス(SLE)」の患者さんとご家族のために、医師との効果的なコミュニケーション方法を学べる特別なセミナーが開催されます。43年間SLEと向き合い続けてきた患者さんと専門医による貴重な対話の機会です。
SLEという病気について
患者数と特徴
全身性エリテマトーデス(SLE)は、自分の免疫機能が体内の正常な組織を攻撃してしまう自己免疫疾患で、国の指定難病に定められています。
日本国内の患者数は6〜10万人と推定され、患者の9割を女性が占めるという特徴があります。特に20歳代から40歳代での発症が多い疾患です。
SLE患者が直面する課題
多彩な症状を伴うため疾患をコントロールすることが難しく、生活や健康関連のQOLの低下を経験する場合があります。
就業や就学、また女性の場合はそれらに加えて妊娠や出産・育児などのライフステージへの影響も受けやすく、一人ひとりに合った治療方針や目標について、専門医とのコミュニケーションが欠かせない疾患でもあります。
医師とのコミュニケーションの課題
現在の問題点
現在の疾患の状態と治療内容について医師と話ができていても、患者自身の社会生活の状況や将来を見据えて疾患とどのように付き合っていくかを医師と話し合う時間がとれていない場合があります。
情報格差とコミュニケーションの障壁
SLEの治療方法の変化に伴い治療目標が近年変化しているものの、患者が生活している環境や地域性、診断や治療を開始された時期によって得られている情報が異なるという報告があります。
患者が医師に相談や希望を伝える際に心理的なハードルを感じるという声もあり、こうした背景には医師と患者のコミュニケーションにおける課題があると考えられています。
セミナー開催概要
基本情報
- タイトル:あなたの声を医師に届ける:SLE治療における効果的なコミュニケーション
- 開催日時:2025年9月25日(木)19:00〜20:00
- 開催形式:オンライン
- 参加費:無料
セミナーの目的
疾患そのものだけでなく、患者自身が自らの状態や思いを理解し、主治医とコミュニケーションをとることで、患者一人ひとりに合った治療やより良い暮らしを目指すことを目的としています。
プログラム内容
講演1(19:00〜19:25)
テーマ:一緒に考えるSLE治療 ~医師の立場から考えること~
講師:順天堂大学医学部膠原病内科学講座 教授 田村直人先生
講演2(19:25〜19:40)
テーマ:SLEとよりよく生きるために
講師:SLE歴43年の患者さん
質疑応答(19:40〜20:00)
参加者からの質問に答える時間が設けられています。
セミナーの特色
このセミナーでは、SLE歴43年の患者さんと多くのSLE患者を日々診察している医師を語り手として迎え、患者と医師が一緒に話し合いながら、患者一人ひとりに合った治療を選ぶためのコミュニケーションの工夫について紹介されます。
申し込み方法
参加を希望される方は、以下の専用サイトから事前にお申し込みください。
セミナーの意義
このセミナーは、SLEと向き合う患者さんやご家族が、医師との関係をより良いものにし、自分に最適な治療を受けるためのコミュニケーション技術を身につける貴重な機会です。
43年という長い闘病経験を持つ患者さんの実体験と、専門医の視点を同時に学ぶことで、より充実した医療を受けるためのヒントが得られることでしょう。