福島市のコラッセふくしまで、「希少難病」への理解を深めるためのパネル展が開催されています。このイベントは、患者やその家族などの団体である福島県難病団体連絡協議会が企画したものです。

希少難病とは、難病の中でも患者数が5万人未満の病気を指し、一般的に認知度が低く診断される機会も少ないという特徴があります。パネル展では、外見からは健康に見えても手足の筋力低下や疲労感などの症状に悩む患者の実態や、専門医が見つかりにくいこと、周囲の理解が得られないといった課題が紹介されています。

また、全身の筋肉などが痛む「線維筋痛症」の県内在住患者が病気との向き合い方を語る動画も展示されており、来場者は希少難病患者の生の声に触れることができます。

パネル展を企画した団体の事務局長で自身も「遠位型ミオパチー」を患う今井伸枝さん(67)は、中学生の頃に発症し、40代からは電動車いすでの生活を送っています。現在は県難病相談支援センターで相談員として働く今井さんは「買い物で高い場所のものが取れなかったり、重いものが持てない時に手伝ってくれる人がいると不安がなくなる」と話し、難病への理解と思いやりの心が広まることを願っているとのことです。

福島県難病団体連絡協議会の紺野ヤス子さんは「まずは難病というものがあることを知ってもらい、誰もが患者に寄り添える世の中になってほしい」と来場を呼びかけています。

このパネル展は、希少難病患者の日常や課題を知る貴重な機会となっています。

ソースURL: https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20250508/6050029588.html

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