一般財団法人日本患者支援財団が、2025年11月28日(金)・29日(土)の2日間にわたり滋賀県大津市で開催された難病支援学術コンソーシアムの展示会に出展しました。イベントには1,100名を超える参加者が集まり、そこで得られた医療従事者や患者さんの悩みや期待を今後の取り組みに生かしていく方針です。

難病支援学術コンソーシアムとは

難病支援学術コンソーシアムは、第13回日本難病医療ネットワーク学術集会・第30回日本難病看護学会学術集会・第11回神経難病リハビリテーション研究会の合同学術集会として開催されました。専門医やかかりつけ医、看護師や保健師、リハビリテーション療法士、栄養治療士、メディカルソーシャルワーカー、薬剤師、訪問看護師、ヘルパーや医療政策担当者など、難病患者の診療やケアに携わる多くの専門家が参加し、「つながりが支える難病の新時代」をスローガンとし、専門的な多職種連携によって難病医療やケアの向上を目指すために開催されました。

患者2,000名超の声をもとにした活動

日本患者支援財団が運営している「かんしん広場」は、患者さんやご家族に役立つ情報の発信を行っています。2025年前半に、全国の20代から80代の指定難病や疾患を罹患している患者さんとご家族男女2,000名を超える方々へアンケートを実施し、皆さんの声を集めました。その声をもとに、発信すべきコンテンツや情報を作成し、必要な方々へ必要な情報を伝えてきています。

支援団体への期待トップ5

展示ブースでは、来場者に「支援団体に期待することは何か」のアンケートを実施し、のべ223枚のシールによる回答を得ました。以下、回答の多かった順です。

  1. 患者さん・ご家族への情報提供や相談支援 25%
  2. 社会制度・就労・福祉支援などの最新情報の発信 22%
  3. 患者・家族・医療従事者が交流できる機会の提供 22%
  4. 医療機関・行政・患者団体などとの連携・調整の推進 16%
  5. 医療従事者への疾患理解・対応方法に関する啓発や研修 15%

今後の取り組み方針

1位の「情報提供や相談支援」に関しては、専門医のコラムやインタビュー、身体障害者手帳で楽しめるスポットなどのお役立ち情報を提供していますが、更に継続していく必要性を再確認しました。

2位と3位に関しては、より積極的に取組むことの重要性を理解しました。特に、「必要な制度を取りこぼさない」ためのコンテンツや、初めて診断された患者向けに「まず知っておきたい制度10選」などを体系化していきます。また、就労支援について、制度のわかりやすい解説や実際に活用されている方の体験談を「かんしん広場」のコンテンツとして展開することで、働きながら治療する人を支える社会的基盤づくりに寄与していきます。

4位に関しては、「かんしん広場」で展開している'医師に聞いてみよう'Q&Aを今後は、患者さんと専門医をつなぐためのオンラインイベント等の実施を検討していきます。5位に関しては、患者さん・ご家族・KOLの先生へのインタビュー等を通じて、疾患に関する周知・啓発を今後も継続的に進めてまいります。

医療従事者からの声

医療従事者からは次のようなコメントが寄せられました。「社会保障制度の情報が整理されているサイトがあれば患者さんにご案内できる」「社会保障制度を知らない患者さんが多く、負担が大きくなっている」「仕事と治療の両立支援について情報をもっと発信してほしい。職場や社会への周知が不足している」「医師と患者を繋ぐような情報が欲しい」などの意見がありました。

日本患者支援財団は、2024年9月に設立した非営利団体で、患者さんとそのご家族が直面する課題解決をサポートし、より良い医療環境の実現を目指しています。今後も「患者さんとそのご家族が直面する課題解決をサポートし、より良い医療環境の実現」に向けて推進してまいります。

ソースURL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000152923.html

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