東京都は2025年5月16日、7月20日を「ヘルプマークの日」として制定することを発表しました。この制定は、今年開催される東京2025世界陸上(9月)と東京2025デフリンピック(11月)を踏まえ、障害や同マークへの一層の理解促進を目指すものです。

ヘルプマークの歴史と意義

ヘルプマークは、赤地に白い十字とハートをあしらったデザインで、東京発祥のマークです。このマークは、義足や人工関節の使用者、内部障害者、難病患者など、外見では分からなくても周りの人に援助や配慮を必要としていることを知らせるために、東京都が2012年に作成しました。

2017年7月20日には、ヘルプマークがJIS規格に登録され、全国共通のマークとなりました。今回の「ヘルプマークの日」の制定日である7月20日は、まさにこのJIS規格登録日に由来しています。

現在の認知度と今後の目標

2023年度に実施された都民アンケートによると、ヘルプマークの認知度は66.5%となっています。東京都は2035年度までに認知度を80%に向上させることを目標に掲げており、今後も普及啓発を進めていく方針です。

国際的なスポーツイベントとの連携

「ヘルプマークの日」の制定は、2025年に東京で開催される2つの大きな国際スポーツイベントと密接に関連しています。9月に開催される東京2025世界陸上と、11月に開催される東京2025デフリンピックを機に、国内外から多くの人々が東京を訪れることが予想されます。

この機会を活用して、ヘルプマークの理解を深め、障害のある方々への配慮や支援の意識を高めることが期待されています。特にデフリンピックは聴覚障害者のためのスポーツ大会であり、様々な障害への理解促進にとって重要な契機となります。

社会全体での理解促進に向けて

ヘルプマークは、見た目では分からない障害や疾患を抱える人々にとって、周囲に支援の必要性を伝える重要なツールです。「ヘルプマークの日」の制定により、このマークの意味や目的について、より多くの人々に知ってもらう機会が増えることが期待されます。

東京都のこの取り組みは、障害の有無に関わらず、すべての人が安心して生活できる共生社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。今後、この記念日を通じて、社会全体でヘルプマークへの理解と配慮の輪が広がっていくことが望まれます。

ソースURL: https://fukushishimbun.com/fukushiippan/40697

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