ヨーロッパを中心に、77か国・1,000以上の希少疾患患者団体が加盟する国際的な患者団体連合がEURORDIS(ユーロルディス)です。患者さんや家族の声を欧州連合(EU)・世界保健機関(WHO)などに届けるアドボカシー活動から、「世界希少・難治性疾患の日(Rare Disease Day)」の主催まで、希少疾患分野の国際的な活動において中心的な役割を果たしています。

基本情報

正式名称Rare Diseases Europe(EURORDIS)
日本語名ヨーロッパ希少疾患団体連合
種別非政府組織(NGO)・患者団体連合
本部フランス・パリ
加盟団体数1,000以上(77か国)
公式サイトhttps://www.eurordis.org

EURORDISとはどんな組織?

EURORDISは、希少疾患の患者さんと家族が「より良い生活」を送ることができる世界の実現を目指し、ヨーロッパを拠点に活動する非政府組織です。患者団体の単独では難しい「EU政策への働きかけ」「国際的な医薬品開発の促進」「世界規模の啓発活動」を、多くの加盟団体が一体となって推進しています。

77か国の加盟団体には55の国家アライアンス(各国の希少疾患患者団体連合)と80以上のヨーロッパ規模の疾患別連盟が含まれており、さらに2,500以上の患者グループへの支援も行っています。400名以上のボランティアが活動を支えています。

💡 用語解説:アドボカシーとは?
「代弁・擁護」を意味します。患者さんが日常生活の中で声を上げることが難しい「制度の問題」「医療へのアクセス」「研究への投資」などについて、患者団体が代わりに政府・国際機関・企業に働きかける活動のことです。EURORDISはEUや各国政府への希少疾患政策に関するアドボカシーを行う中心的な組織です。

EURORDISの主な活動

1. Rare Disease Day(世界希少・難治性疾患の日)の主催

毎年2月28日(うるう年は2月29日)に世界各地で開催される「Rare Disease Day(RDD)」を主催しているのがEURORDISです。2008年にスウェーデンで始まったこの啓発の日は、現在では100か国以上・600以上のイベントが開催される世界的な取り組みに成長しています。日本でもASrid(アスリッド)が事務局を務め、各地でRDDイベントが開催されています。

2. EU政策へのアドボカシー

EURORDISはEU(欧州連合)・欧州委員会・欧州医薬品庁(EMA)などに対して、希少疾患患者のための政策改善を働きかけています。オーファン医薬品規制(希少疾病用医薬品の開発促進規制)や欧州参照ネットワーク(ERN)などの制度整備にも深く関わっています。

💡 用語解説:オーファン医薬品(希少疾病用医薬品)とは?
患者数が少なく、製薬企業が通常の経済的理由だけでは開発に取り組みにくい希少疾患向けの薬のことです。EUでは患者数が人口の万人に5人以下の疾患に対する薬が対象となります。各国は開発企業に対して承認審査の優遇・税制優遇などのインセンティブを設けています。

3. ECRD(欧州希少疾患・オーファン製品会議)

EURORDISはECRD(European Conference on Rare Diseases & Orphan Products)を定期的に開催しています。患者・研究者・医師・政策立案者・製薬企業など多様なステークホルダーが一堂に会し、希少疾患分野の課題と解決策について議論する欧州最大級の国際会議です。

4. Rare Barometer(希少疾患患者の実態調査)

EURORDISが実施するRare Barometerは、希少疾患患者さんの生活実態・診断体験・治療へのアクセス・医療費の負担などを定期的に調査する患者調査プログラムです。調査結果は政策提言の根拠データとして活用されています。

5. EURORDIS Open Academy(教育・研修)

EURORDIS Open Academyでは、患者団体のリーダーや患者さん自身が希少疾患政策・医薬品規制・臨床研究などについて学ぶためのオンライン研修プログラムを提供しています。患者団体の能力強化(キャパシティビルディング)を支援しています。

日本との関係

EURORDISはヨーロッパを拠点とする組織ですが、Rare Disease Day(RDD)を通じた国際ネットワークや、国際希少疾患研究コンソーシアム(IRDiRC)などへの参加を通じて、日本の患者団体・研究機関との間接的な関係も生じています。

引用・参照元

※ 最終確認:2026年6月

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