岡山県吉備中央町に住む干場文華さん(23)は、指定難病「脊髄性筋萎縮症」により全身の筋力が低下し、日常生活では多くの介助を必要としています。 そんな干場さんが、自宅から分身ロボットを遠隔操作して東京のカフェで接客の仕事をしている様子を、KSB瀬戸内海放送が特集として取材しました。 自分の体を自由に動かせない状況でも、ロボットという「もう一つの体」を通じて社会とつながり続ける姿が紹介されています。

💡 用語解説:「脊髄性筋萎縮症(SMA)」とは?
脊髄の運動神経細胞が障害されることで、全身の筋力が徐々に低下していく指定難病です。 症状の重さや進行のスピードには個人差があり、人工呼吸器や気管切開が必要になる場合もあります。 近年は治療薬の開発が進んでおり、早期診断・早期治療によって症状の進行を抑えられる可能性が高まっています。

💡 用語解説:「分身ロボット(OriHime)」とは?
病気や障害、介護などの理由で外出や移動が難しい人が、インターネットを通じて遠隔操作できるロボットです。 カメラ・マイク・スピーカーを通じて、まるで自分がその場にいるかのように会話や身振りができます。 オリィ研究所(吉藤オリィ氏)が開発し、このロボットを使って働けるカフェが東京都内で運営されています。

「自分の役割を得られることがうれしい」——カフェの仕事との出会い

干場さんは2歳のときに脊髄性筋萎縮症と診断され、中学生の頃には気管切開や人工呼吸器が必要になった時期もありました。 特別支援学校の高等部を卒業した際、就職や進学先が決まらない中、主治医からカフェの仕事を紹介されたことがきっかけで、約4年半前からこの仕事を始めました。 日常生活では多くのことを家族や介助者に支えてもらう立場ですが、仕事を通じて「自分の役割」を持てたことに大きな喜びを感じているといいます。

「移動困難な人」が社会とつながる新しい形

干場さんが働くカフェには、現在約100人のパイロット(ロボット操作者)が登録しており、病気や障害、家族の介護などさまざまな事情で外出が難しい人たちが、自宅や入院先から接客を行っています。 開発者であるオリィ研究所の吉藤オリィ氏は、体を動かすことが前提に作られた社会の仕組みを変えていきたいという思いから、このカフェの運営に取り組んでいると述べています。 干場さんも、同僚との交流が孤独感を和らげる大きな支えになっていると語っており、遠隔でも人とつながれることの意義を実感しています。

次の目標は、岡山での自立した生活

干場さんには、同じ脊髄性筋萎縮症を持つ兄がおり、福祉のサポートを受けながら東京で一人暮らしをしています。 干場さん自身も将来的には東京での一人暮らしを目標としており、まずは岡山県内での自立した生活を目指したいと話しています。 病気によって体の自由が制限されても、自分のペースで新しい挑戦を重ねていく姿は、同じように難病と向き合う多くの方への励みとなる内容です。

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引用・参照元

※ 当記事は上記を参照し、難病ネットワークインフォメーション編集部が要約・解説したものです。

※ 最終確認:2026年6月

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