国立がん研究センターは、2025年8月23日(土)に「希少がん診療・相談支援ネットワーク構築に関するシンポジウム」を開催します。このシンポジウムは、希少がん患者さんとそのご家族が抱える情報不足や相談支援の課題を解決し、「希少がん患者さんを誰一人取り残さない体制」の構築を目指す重要な取り組みです。
希少がん患者が直面する情報不足の課題
希少がんにおける最大の課題の一つは、信頼できる情報の少なさです。現代の情報社会においても、希少がんでは信頼のおける情報を入手することが必ずしも容易ではなく、多くの患者さんやそのご家族が不安や悩みを持ちながら療養生活を送っています。
日本中どこにいても、タイムリーに正しい情報が得られ、それぞれの困りごとに適切に対応してくれる相談支援体制を、希少がんでも確立することが強く求められています。
開催概要
日時・会場
- 開催日時:2025年8月23日(土)13時~16時(開場12時30分)
- 開催方式:ハイブリッド形式
- 現地会場:国立がん研究センター築地キャンパス 研究棟1階セミナールーム(100名・事前予約制)
- オンライン会場:Zoomウェビナー(500名・事前予約制)
参加対象
患者さんをはじめ、そのご家族の方、医療者の方、希少がんなどについて学びたい方など、どなたでも参加可能です。
充実したプログラム内容
第1部:希少がんの情報提供-神経内分泌腫瘍について考える-
時間:13時5分~14時10分(65分)
講演内容
- 「患者・家族が求める神経内分泌腫瘍の情報提供」
講師:眞島喜幸氏(NPO法人パンキャンジャパン) - 「神経内分泌腫瘍の情報提供体制の現状」
講師:肱岡範氏(国立がん研究センター中央病院肝胆膵内科) - 「患者会・支援団体との連携・協働を通した神経内分泌腫瘍の情報提供」
講師:加藤陽子氏(国立がん研究センター希少がんセンター)
パネルディスカッション
「患者と医療者とともに創る神経内分泌腫瘍の情報提供」をテーマに、患者さんと医療者が一緒になって理想的な情報提供のあり方を議論します。
第2部:ネットワークとしての希少がんホットライン
時間:14時20分~15時55分(95分)
全国ネットワークの活動報告
希少がんホットラインの国内における連携体制について、以下の医療機関から活動報告が行われます:
- 国立がん研究センター中央病院
- 名古屋大学医学部附属病院
- 大阪国際がんセンター
- 九州大学病院
全国がん診療連携拠点病院との連携
静岡社会健康医学大学院大学の高山智子氏から、希少がんホットラインと全国がん診療連携拠点病院との連携について講演が行われます。
主催・共催団体
共催
- 令和7年度厚生労働科学研究費(がん対策推進総合研究事業)「希少がん診療・相談支援におけるネットワーク構築に資する研究」班
- 一般社団法人日本希少がん患者会ネットワーク
- 国立がん研究センター希少がんセンター・希少がん中央機関
申込方法
事前申込制
- 申込期限:前日まで可能
- 申込方法:専用URLから申込(ソース元URLにてご確認ください。)
シンポジウムの意義
このシンポジウムは、我が国における希少がんの情報提供・相談支援の現状と課題を明らかにし、患者さんと医療者が一緒になって「希少がん患者さんを誰一人取り残さない体制」をどのように作っていくかを考える貴重な機会です。
希少がん患者さんとそのご家族が、どこにいても適切な情報と支援を受けられる社会の実現に向けて、患者会、医療機関、研究機関が連携した画期的な取り組みといえるでしょう。
希少がんに関心のある方、情報収集や相談支援について学びたい方は、ぜひこの機会にご参加ください。
ソースURL: https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/Seminar_event/MTE/0182/0190/index.html