キッセイ薬品工業は、難病の血管炎治療薬「タブネオス」について、医療従事者向けの慎重投与情報の提供を開始しました。新規患者への投与を当面控えるよう呼びかけており、すでに服用している患者には主治医への相談を求めています。
何が起きたのか
報道によると、タブネオスを投与された患者20人が死亡していたことが分かりました。キッセイ薬品工業は、先月までに約8500人が服用したと説明しており、死亡した患者には重篤な肝機能障害がみられた一方、薬との因果関係は分からないとしています。
タブネオスとは
タブネオスは、顕微鏡的多発血管炎・多発血管炎性肉芽腫症の治療薬です。好中球などにあるC5a受容体に作用し、炎症に関わる白血球の働きを抑えることで効果を発揮します。対象となる血管炎は、厚生労働省の特定疾患に指定されている難治性の炎症性疾患です。
会社側の対応
キッセイ薬品工業は、医療従事者に対して慎重な投与を求めています。具体的には、当面の間は新規患者への使用を控え、継続投与中の患者には肝機能障害のリスクや代替治療を伝えたうえで、継続の是非を慎重に判断するよう呼びかけています。
海外での動き
アメリカ食品医薬品局(FDA)は、承認申請書類に重要な事実に反した記載が含まれていたとして、米国承認の撤回を提案しました。欧州医薬品庁(EMA)も、国際共同第III相試験データの整合性に疑義が生じたとしてレビューを開始しています。
日本での今後
上野厚生労働大臣は、厚労省として情報を精査し、必要な安全対策を速やかに検討すると述べました。日本では現時点で承認は継続していますが、薬を服用している患者は自己判断せず、必ず主治医に相談することが求められています。今回の件は、希少疾患の治療薬であっても、使い続ける前に安全性の確認が欠かせないことをあらためて示しています。
キッセイ薬品
ソースURL:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4547/tdnet/2815511/00.pdf







