手の写真だけで先端巨大症を高精度に見分けるAI手法が、神戸大などの研究チームによって開発されました。指紋が写らない握り拳や手の甲の写真を使うため、プライバシーに配慮しながら、簡単に判定できる点が大きな特徴です。
手の写真で見つける新しい診断法
先端巨大症は、顔や手足など体の先端部分が肥大する国指定の難病で、症状が多岐にわたるため診断まで10年以上かかることもあります。今回の研究では、患者と症状のない人あわせて568人分の握り拳と手の甲の写真を集め、AIに約1万枚を学習させました。その結果、AIは指の関節や爪の周辺などに着目して判断し、約9割の精度で患者を正しく判定しました。
プライバシーに配慮した設計
これまで顔写真を使った診断AIは開発されていましたが、個人特定の懸念があり、普及していないとみられていました。今回の手法は、顔ではなく手に注目し、しかも指紋が写らない形で撮影するため、個人情報への配慮がしやすいのが利点です。研究チームは、手の画像だけで診断できることで、健診や人間ドックなどでの活用が期待できるとしています。
専門医と同等以上の精度
AIによる判定は、写真のみで診断した専門医と比べても同等以上の正確性でした。さらに、症状が落ち着いている画像でも診断に成功したことが示されており、目立つ症状が少ない時期でも手がかりを捉えられる可能性があります。研究成果は神戸大学のニュースでも公表されており、指紋や手相が見えない形での手画像から疾患を拾い上げるAIモデルとして紹介されています。
早期発見への期待
先端巨大症は、診断が遅れると合併症のリスクが高まるため、早い段階で専門医につなげることが重要です。今回のAIは、手の写真を撮るだけで判定の補助ができるため、受診のきっかけづくりに役立つ可能性があります。今後は、他の手の変化が現れる病気への応用も視野に入れた研究が進む見込みです。







