ノーベルファーマ株式会社が縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー治療のための新薬『アセノベル徐放錠 500 ㎎』の製造販売承認を取得したことを発表しました。本剤は、国内外の複数の研究機関との共同研究に基づいて開発され、特に稀な病気である縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーの患者さんに向けた新たらしい治療の選択肢になります。

この治療薬の開発は、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)やNPO法人遠位型ミオパチー患者会(PADM)からの開発要請に応え、国内外の多数の研究機関との協力により進められました。重要な点として、縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーの患者は、アセノイラミン酸(N-アセチルノイラミン酸、一種のシアル酸)の合成が不十分であることが指摘されています。この合成不足が筋肉の変性や萎縮を引き起こす一因と考えられ、アセノベル徐放錠はこのシアル酸の合成不足を補うことで、病態の改善や進行の抑制が期待されます。

研究開発には、国内初期段階から長期投与試験に至るまで、文部科学省、厚生労働省、AMED等の支援を受けて行われ、その結果、疾患の患者において病態の改善または進行抑制が期待できることが確認されました。

縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーは、国内で約400人が確認されている極めて稀な疾患であり、これまで根本的な治療法が存在しませんでした。本剤の承認により、これらの患者に新たな希望がもたらされることになります。ノーベルファーマ株式会社は、本剤の提供を通じて、縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー治療における未満医療ニーズに応え、社会への貢献を目指しています​​。

参照元:縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー治療剤『アセノベル🄬徐放錠500㎎』 製造販売承認取得のお知らせ

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